家づくりは選択の連続だ。「住めば都」とはいうが、住み始めて後悔することも当然ある。
住宅を手に入れる際に最も重視したいのは、豊かな暮らしの実現だ。住宅は高い買い物だが、費用と快適な暮らしはトレードオフではなく、同時に考えることができる。それを実現するには、適切な選択が必要だ。
住宅にはさまざまな選択肢がある。「戸建て/マンション」、「持ち家/賃貸」、「建売/規格住宅/フルオーダー」、「平屋/総二階/3階建」、「低性能住宅/高性能住宅」などが代表的な選択肢だ。他にも無数に選択肢があり、それぞれにメリットとデメリットがある。
無数の選択を前に、まず考えなければならないのは、「どんな人生を送りたいか」だ。そのライフプランをもとに家づくりをしていく。
住宅にどれくらいの費用をかけられるかをはっきりさせるには、いつ、どの段階で、どれくらいの出費と収入がありそうか、マネープランを考えておくとよい。
ライフプランやマネープランは膨大な選択をする際の基本的な指針になる。
その家に、誰が、どのように暮らしていくのか。夢や譲れない部分があって当然だ。ライフプランがはっきりしていれば、希望を叶えるには予算オーバーだと気づいても、単にあきらめるのではなく、ほかを変更して予算をつくることを考えられる。家づくりは夢を描くことから始まる。
賃貸と戸建ての持ち家ではどちらが得なのか。これは一概にどちらが良いとはいえない。いくつかの視点から考えてみよう。
生活のクオリティで考えるなら、小さな子どもがいる人は生活音を気にしなくていい持ち家のほうが快適かもしれないし、仕事の関係で引越しが多い人は賃貸のほうが便利だろう。
住む場所によっても比較結果は異なる。地価が高い都会では持ち家は賃貸より割高だ。一方、地価が低い場所で生活拠点を固定できる人なら、持ち家のほうがお得だといえる。
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