やる気に頼らず、仕組みで結果を出す

一生使える「目標達成」の技術

未読
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一生使える「目標達成」の技術
出版社
出版日
2024年04月30日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

東京大学卒業後、住友商事に入社。ベンチャー企業に出向して収納サービスの運営に従事するかたわら、一橋大学大学院MBAに夜間コースで通学し、2022年にMBAを取得した。大手不動産ディベロッパーに転じて宅地建物取引士を取得したのち、ベンチャー企業の取締役CSOに就任し、副業で整理収納アドバイザーとして精力的に活動中。30代前半ながら著書は既に4冊――。

以上が本書の著者、米田まりな氏の略歴だ。このプロフィールを聞くと、たいていの人は米田氏の目標達成術や勉強術に興味を抱くのではないだろうか。

本書は、そんな期待に応えるかのように、米田氏のノウハウが凝縮された一冊となっている。しかもどのノウハウにも、整理収納アドバイザーとしての知見が活用されている。あなたも「整理収納アドバイザーが教えてくれる目標達成の技術ってどんなものだろう?」と興味を引かれるのではないだろうか。

例えば本書の第1章は「机に向かう前に、まず『すべて出す』」「『捨てない片付け』で、今あるものをわけていく」「『勉強家カフェ派』なら、家をカフェ化する」といった項目から構成されている。どれも片付けノウハウ本に書かれていそうな見出しながら、目標達成に役立つヒントが詰まっているから驚きだ。

本書のノウハウを実践すれば、目標達成率がアップするのはもちろん、部屋も思考もスケジュールもすべてきれいに片付くだろう。達成したい目標がある人のみならず、身の回りも頭の中もスッキリさせて快適に暮らしていきたい人に一読を勧めたい。

著者

米田まりな(こめだ まりな)
1991年生まれ。2014年に東京大学経済学部卒業後、住友商事に入社し、Eコマース領域の事業投資を担当。2018年より株式会社サマリーに出向、収納サービス「サマリーポケット」の運営に従事する。2020年4月から一橋大学大学院MBAに夜間コースで通学し、2022年に経営学修士号(MBA)を取得した。その後、大手不動産ディベロッパーに転職、宅地建物取引士を取得。2024年より、ベンチャー企業の取締役CSOに就任。整理収納アドバイザー1級を保持し、副業で整理収納アドバイザーとしてコンサルティング、イベントや雑誌監修、記事執筆ほか、多方面で活躍する。現在に至るまで、オリジナルの方法で、年に1度目標を立てて達成してきた。本書は、「仕事が忙しくても、目標達成する秘訣」をテーマに、脳内・環境の整理法を書いたものである。著書に『でも、捨てられない人の捨てない片づけ』(ディカヴァー・トゥエンティワン)、『集中できないのは、部屋のせい。』『あの人にイライラするのは、部屋のせい。』(ともにPHP研究所)、『片付けてるのに片付かないので、東大卒の整理収納アドバイザーに頼んだら部屋が激変した』(大和書房)がある。
X: @komedamarina
note: note.com/m_komeda

本書の要点

  • 要点
    1
    モノの片付けにおいては「整理・収納・整頓」をセットでおこなうことが重要だ。これは時間管理や思考整理においても同様である。
  • 要点
    2
    目標に向かう集中力を持続させるためには、予定のない時間を「半日分」作るとよい。土曜日と日曜日、それぞれの午前と午後に、「休息/家事/目標達成/人との交流」の4要素を当てはめてみよう。
  • 要点
    3
    休日にやりたい勉強があるなら、朝食前に10分だけでも手をつけるとよい。それだけで1日のスケジュールが整いやすくなる。

要約

【必読ポイント!】 環境を整える

「すべて出す」がスタートライン

片付けは3つのパートから成る。持ち物をすべて出して、その意味合いと向き合う「整理」、1つひとつのものの意味合いを元に、最適な位置を決める「収納」、収納で定めた場所に、出したら戻す「整頓」、の3つだ。これら3つを、整理→収納→整頓の順に行うことが非常に重要だ。ものの意味合いと向き合うことなく整頓だけを繰り返していても、部屋は一向に片付かない。

この考え方は時間管理や思考整理にも役立つ。自分が普段、何に時間を費やしていて、何を考えて過ごしているのかがわからないままでは、時間も思考も整理できない。まずは自分の手持ちの情報を全部出して、それぞれの意味合いと向き合う必要がある。

時間や人間関係は濃淡をつけて管理する
recep-bg/gettyimages

片付けにおいて、「捨てること」は手段の一つであって、目的ではない。「使わないが捨てられないもの」があってもかまわない。一つひとつのものに愛情の濃淡をつけ、愛着が薄いものはデータ化して取っておくといった解決策もある。

この考え方は、時間や思考、人間関係にも応用できる。関係性を整理したいとき、人付き合いを完全に断ち切る必要はない。「大人数の集まりは行かないけれど、会いたい人には自分から連絡して少人数で会う」「資格試験までお酒の席は断るが、その代わりにランチをお願いする」「旧交を温める月と、勉強に集中する月をわけて、予定をコントロールする」などと濃淡をつけ、愛着の高い物事・関係性に優先的に時間を注ごう。

家を「カフェ化」する

「勉強はカフェでやる派」の人も多いだろう。だが、家でまったく勉強できないようだと、勉強へのハードルが上がってしまう。カフェに行くにしても、身支度や移動に時間がかかるうえ、カフェの状態によっては集中しづらく、時間対効果はあまり高くない。

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要約公開日 2024.08.19
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