本書では「やせること=体脂肪が落ちること」と定義する。
努力をしているのにやせないとき、その理由は基本的にふたつしかない。努力が足りないか、努力する方向性が誤っているかだ。
「努力する方向性が誤っている」の一例としては、食事のときは野菜から食べる、週1回ジムに通う、サウナでデトックスする、といったものがある。これらのダイエット法に体脂肪を減らす効果はないと思っていい。
まずは、ダイエットに対する考え方を改めよう。ダイエットをロジカルに理解して実践することで、努力が成果に結びつくようになる。
巷にあふれるダイエット法は3つに大別できる。摂取するものをコントロールする食事系ダイエット、エネルギー消費量を増やす運動系ダイエット、その他の要素をコントロールするダイエットだ。
食事系ダイエットの一つである「食べ順ダイエット」は、野菜から食べることで、血糖値の上昇をゆるやかにするというものだ。食物繊維の多い野菜が胃の中でふくらむため、満腹感を得やすくなるとも言われている。
このダイエット法の落とし穴は、食べた野菜が胃の中で膨張するまでには30分程度の時間がかかることだ。野菜摂取後に時間を空けない限り、食べすぎを抑えることはできない。
運動系ダイエットの実践として、ジム通いをしてもやせないのは、「やってる感」に対して消費カロリーが少ないからだ。たとえば、エアロビクスを週に2回、1時間ずつやっても、消費カロリーは1000kcal程度。7日で割ると1日あたり140kcalほどで、缶ビールを1本飲んだら帳消しだ。まったく無駄とは言わないが、期待しすぎは禁物である。
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