からだの病気は健康診断や人間ドックによってある程度発見できるが、自分のこころの状態には自分で気がつくしかない。
ここでは、ストレスによって出る精神症状と身体症状、そして行動の変化を見ていこう。
ストレスによる精神症状は、やる気が出ない、何をするにも億劫だ、なんとなく気持ちが沈む、イライラする、憂鬱な気分、喪失感、焦り、集中力の低下、などだ。目に見えないので気づきにくく、対処しにくい。
一方、ストレス反応としての身体症状はわかりやすい。寝付けない、夜中に目が覚めるなど睡眠に関するものが一番多く、そのほかには、涙が出る、食欲がない、性欲がない、腹痛、腰痛、めまい、動悸などがある。
周りから見て最もわかりやすいのは、行動の変化だ。お酒やタバコの量が増える、過食や拒食、ギャンブル、衝動買い、登校拒否・出社拒否、ひきこもりなどが一般的だ。職場では、遅刻や早退、欠勤が増えたり、集中力が低下してミスを連発したり、仕事に時間がかかるため時間外労働や休日出勤が増えたりといった変化が見られる。
眠れないからといって即座にうつ病だと考える必要はない。ただ、原因不明の不調が続くときは、メンタルヘルスの問題である可能性も検討してみよう。また、周囲や医者に相談して「それって精神的なことじゃない?」と言われたときに「そういうこともあるのかな」と思える余裕を持っておくことも大切だ。
医者に相談するのは早いほうがいい。その理由は2つある。
1つ目は、早期に治療を開始したほうが治るのも早いからだ。仮に治療開始が2か月遅れたとすると、回復するのは2か月遅れどころか、もっと時間がかかる。
2つ目は、相性の合う良い医者を見つけてほしいからだ。医者を探すのにはそれなりに気力と体力を使う。少しでも元気があるタイミングから医者選びをスタートしてほしい。
医者の探し方でおすすめの方法は、2つのメンタルクリニックを受診して比較し、自分に合うところを見つけること。薬などに対する自分の価値観を伝え、それを尊重してくれる医者を選ぼう。
診療方針や相性以外にも、大切な基準が2つある。
1つ目の基準はアクセスだ。自分の家から会社の方向に向かったターミナル駅付近で探すことをおすすめする。休職や転職をしても通いやすく、自分と似た属性の患者が通っている可能性が高いからだ。
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