広告は「認知促進・イメージ形成」が得意分野であり、営業活動は「直接販売」が得意分野だ。一方で、販売促進は「購買の直接的な動機付け」が得意分野である。販売促進とは、例えばキャンペーン期間を設け、その期間に顧客が購買すると特典がもらえるなど、顧客に対して購買の直接的な動機付けを行う行為である。
今や世の経済は成熟期を迎え、商品が飽和し、つくっても売れない時代となった。顧客の商品を見る目も厳しくなっている。またインターネットの普及によって価格の透明性も増してきた。ただ単に「安い」ということは、もはや競合優位性ではなくなってきている。こうした中、企業は商品を売るために、よりいっそうの知恵が必要となってきている。いかにして消費者の購買欲球を刺激するかに企業は力を入れていかなければならない。
販促手法に関しても、「4マス媒体」と呼ばれる、テレビ、新聞、雑誌、ラジオの取り扱いは軒並み減ってきており、大きな変化を迎えている。ブログやSNSなどのソーシャルメディアの登場により販促手法も多様化しているのだ。いままで以上に新しい手法を学び、時代にマッチした販売促進の施策に取り組むことが、企業には求められている。
市場のシェアである「マーケットシェア」を得ることよりも、お客様の心のシェアである「マインドシェア」を得ることのほうが重要だ。マインドシェアを拡大していくためには、①お客様に「何に対して共感してもらいたいのか?」を決める、②共感を得たお客様のコミュニティをつくる、という2つのポイントが肝要だ。この2つのポイントを具現化するために、以下6つのステップで集客を実現していく必要がある。
1つ目のステップは新規顧客、トライアル客(試しにくる顧客)を集めること。2つ目のステップは、ステップ1ですぐに来店や購買につながらなかった顧客(見込客)をトライアル客になるように促すこと。3つ目のステップはトライアル客をリピート客になるように促すこと。4つ目のステップは、トライアル客、リピート客を常連客に育てること。5つ目のステップは既存客からの紹介を促進すること。6つ目のステップは、しばらく来ていない顧客(休眠客)を掘り起こすこと。
どんな商売も「客数×客単価×購買頻度」によって売り上げが決まる。それぞれが10%も伸びれば、全体で33%もの売り上げ増が見込めるのだ。
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