世界で今、どこでも目にすることは、女性の影響が文化にも、社会にも、経済にも及んでいるということである。女性が文化に及ぼす影響の一例として、アメリカ人女性の70%は外で働いている。
女性は高等教育でも多数を占める。アメリカとカナダでは、多くのカレッジや大学では6対4で女性が多い。今日、記録的な数の女性が工学、物理学、コンピュータサイエンス、生物学、臨床心理学を学んでいる。
女性は、ビジネスのトップ層に食い込み、医療や法律、科学、ビジネススクール、書籍の購買数にいたるまで女性のプレゼンスは拡大している。
女性は、よく売れたデトロイト産のあらゆる車種に影響を及ぼしている。ファミリータイプのミニバンから、戦車に監視機能を組み込んだようなSUVという頑丈な大型車にまで。
さらに女性は家族の社会生活の計画を立てる。学校の休みにあわせて、キャンプ・日光浴・家でのくつろぎ、などを決定するのは女性なのだ。
そして、女性への配慮がカギと明確に言えることとして、女性は口コミを広めるのがとてもうまい、という点に留意すべきだろう。
2005年、摩訶不思議な統計が飛び出した。歴史上初めて、アメリカ最大都市のいくつかで30歳以下の若い女性の稼ぎが男性を追い越したのである。例えばニューヨークの五地区の一角に住む21歳から30歳までのフルタイムで働いている女性の給与は、同じ職種で働く男性の117%という数値を示した。言い換えると、男性の3万560ドルという平均賃金に対して、女性には3万5755ドルだというのだ。アメリカ国内で最も顕著な例としては、ダラスでは女性の賃金は男性の120%という格差がついている。
女性の経済力の上昇は、世界の雇用者数に比例している。アメリカでは厳しい雇用情勢の影響もあるものの、2009年現在、25歳で就職している可能性は女性のほうが高い。女性が多く勤務している、教育やヘルスケアといった業界は景気の変動を受けにくい、といった特性も影響しているのであろう。
フィリピンでも、下層階級の女性は世界中で家政婦や子どもの世話などの仕事を見つけることができるが、十分な教育を受けていない男性は完全に取り残されている。
女性が重要視するポイントは以下4つが代表的だ。
①清潔であること
ほぼすべての女性は、瞬間的に「清潔」か「不潔」かを記憶している。自宅の部屋、小売店、試着室、レストラン、ホテル、スポーツクラブなど至る所でそのような判断がなされている。考えてみれば、清潔さは、生理用品や子育て、食べ物を買い食事を作る際にも、当然に重要な点だからであろう。
②調整できること
女性から、ずっと運転させろ、と言い張られた経験を持つ人も多いのではないだろうか。女性は道中、温度やエアコンを調整するボタンをいじっているものだ。それで適度な温度になることは絶対にないのだが。空港ターミナルからショッピングモールや映画館、売場に至るまで、目につくのは決められた設定に不満を感じる多くの女性の姿だ。女性はそれらを変えたいと願っているというよりは、選べるということを望んでいる。
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