過去を振り返ってみると、何かを成し遂げたり成功したりしたときには、邪魔をする人間がいたことに気づく。しかし、そうした「嫌な人」がいたからこそ、困難を乗り越えることができたり、助けてくれる人が出てきたり、協力者が現れたりしたのである。
人生をドラマだととらえ、日常生活で出会う人はみな、共演者だと考えることで、人生を何倍も楽しむことができる。人生を感動的なドラマにするには、悪役や道化役などのキャスティングが必要になってくる。そして、ピンチとチャンス、対立と和解といったシーンの「コントラスト」も不可欠だ。
世の中のすべてのものには二面性がある。マイナスの面を無理に否定せず、困難や失敗も、ドラマを盛り上げるための要素としてとらえ、人生を「演出」することが大切である。
人生において、人は毎日、初めてのシーンを体験している。平穏な日々を送っていても、突然思いがけないトラブルに見舞われたり、心を痛めるようなニュースが入ってきたりする。そうしたときは、自分の状況を客観的に俯瞰して見ると、解決策が見つかりやすい。日常を舞台だととらえ、自分が役者として演じている姿を外側から客観的に見る「演出家」としての眼を持つことを著者はおすすめする。
日常生活で感動する体験を増やし、仕事で人を感動させることができれば、成功する確率は高くなる。脳科学的にも、感動体験が豊富な人は、アイデアに富み、人に好かれ、若々しく、認知症にもなりにくいと言われている。
人間の能力は、遺伝子で規定されているが、遺伝子のほとんどが、動かないで眠っているという。
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