研修の目的は問題解決であり、講師の役割は、受講生本人に問題解決に取り組んでもらうよう導くことである。あくまで問題解決が重要であって、「教えること」はその一手段にすぎない。
著者は多くの講師と会ってきたが、評価が高い講師には仕事の依頼が集中する一方で、次の依頼が来ない講師も多く見てきた。その差を生んだポイントや法則を本書で紹介していく。
エージェントとは、講師に代わってセミナーの参加者を集め、企業から研修の仕事を請け負ってくる存在である。講師はエージェントと組めば、仕事がキャンセルされるリスクを回避でき、集客や営業を任せて講義や講義準備に集中できるといったメリットが得られる。
講師が企業に直接売り込むと、講師のブランド価値を損なうおそれがある。そこで著者は、「エージェントを通じて売れる方法」を推奨している。その理由をいくつか紹介しよう。
1つ目は、多種多様な企業を熟知したエージェントが企業のニーズを教えてくれるからである。プロダクトアウトな発想になりがちな講師に「顧客視点」を与えてくれる。2つ目は、企業が講師を選ぶ際、エージェントでの実績を判断基準としており、そこでの経験が大きな信頼につながるからである。
エージェントに履歴書を送る際、どんな点に注意したらいいだろうか。重要なのはエージェントの立場に立って、わかりやすく簡潔に経歴や実績をまとめることである。
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