時として感情が先行するあまり、目的を見誤ってしまったり、物事の本質が見えなくなってしまったりすることがある。一時のポジティブな感情から高すぎる目標を設定してしまったものの、結局達成できずに自分に対する不信感が募ってしまうケースや、気の合わないチームメンバー同士が互いの価値観を変えようと必死になってしまい、解決するべき本質的な問題から離れてしまうというケースは、その代表例と言えるだろう。
人は何かうまくいかないとき、自分に対しても他人に対しても「やる気がないから」「精神力が弱いから」「間違った価値観を持っているから」と、感情や精神に原因を求めてしまいがちだ。しかし、これは全くのナンセンスである。精神や価値観を変えることは、人間の内面に干渉することにほかならないが、その実現は非常に困難であり、結局は挫折感を味わうはめになってしまう。
何かの問題を解決したいとき、その解決方法を人間の内面に求めるのは誤りだ。
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