分類とは、似て非なるものの違いを発見して、分けていくことだ。対象の違いに気付くためには、「情報をインプットする段階」が重要である。分類することが苦手な人は、対象の印象に残るポイントを意識していない。対象をぼんやりと見てしまうため、どこに違いがあるのかわからないのだ。しかし、どれだけ似ている物同士だとしても、必ず違いはある。
そもそも私たちは、何かを決断するためには選択をしなければならない。たとえば服を買うときは、店の服の中から、何かしらの服を選択することで決断となる。選択する前には必ず分類が必要だ。「シャツを買うのか、パンツを買うのか」を選ぶ前に店のアイテムを分類し、好みの柄を選ぶためにシャツを分類していなければ、選択のために時間とエネルギーを無駄に消費する。そこで常日頃どんな情報に触れたときでも、インプットするときに意識して頭の中で違いを言語化し、分類していく。そのクセを身につけるだけで、効率よく決断できるようになる。
分類することは、「俯瞰→細分化→抽出」の繰り返しでもある。俯瞰からスタートする理由は、全体を俯瞰しないと、分けることも選択することもできないからだ。たとえば、「ヨーロッパの好きな国をランキングにして欲しい」と頼まれたとしよう。そのとき、「ヨーロッパとは、どこの国々を指すのか」がわからなければ、どこまでの範囲を分類対象とするのか、と悩んでしまう。対象を分けやすくするために、まずは全体を俯瞰していくことが必要なのだ。
分類したものをアウトプットすれば、創造的な表現となる。たとえば、花の絵を描く場面を想像してほしい。
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