ここ最近になるまで、テクノロジーの成長は遅々としたものだった。1が2になり、3になり、4になりといった具合に、リニア(線形関数的)な成長曲線を描いていた。しかし今日のテクノロジーの進歩はエクスポネンシャル(指数関数的)であり、それにともなって世界は急激に変化を遂げている。
問題なのは、私たちに元来備わっている認知能力では、テクノロジーの急激な成長スピードにうまく対応できないということだ。これからどのようにテクノロジーが変化していくのか理解するためには、エクスポネンシャルな成長の特徴について理解しなければならない。ここでキーワードになるのが「デジタル化(digitization)」、「潜行(deception)」「破壊(disruption)」「非収益化(demonetization)」「非物質化(dematerialization)」「大衆化(democratization)」という6つのDである。これらはテクノロジーの進歩がどのような連鎖反応を生み出していくのかを示している。
テクノロジーがエクスポネンシャルな成長を遂げた大きな要因が「デジタル化」である。イノベーションは人間がアイデアを共有することで生まれるものだが、人類が誕生した当初は伝達手段が限られていたため、アイデアの共有はなかなか進まなかった。
3,400冊以上の要約が楽しめる