ビジネスマンのお腹が凹むのはどっち?

未読
ビジネスマンのお腹が凹むのはどっち?
ビジネスマンのお腹が凹むのはどっち?
未読
ビジネスマンのお腹が凹むのはどっち?
出版社
出版日
2016年02月24日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
要約全文を読むには会員登録ログインが必要です
ログイン
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

体型の改善は老若男女を問わず、多くの人の関心事となっている。昔は、男性であれば太るということに対して、それほど神経質にならなくてよかったかもしれない。しかし、今は「低所得者ほど肥満傾向がある」といったリサーチ結果が報告されている時代だ。実際、米国では肥満体型だと自己管理能力が欠如していると見なされ、出世できないという。

本書は特にビジネスパーソンに向けて、体重増減の仕組みや、健康的なやせ方について解説した一冊だ。もちろん、肥満になるメカニズムは人間共通しているため、ビジネスパーソンか否かを問わず、誰であっても参考になるだろう。

本書の素晴らしいところは、「ビール好きな人は、食事中に無糖の炭酸水を飲むと、ビールと食事の量を抑えられる」など、具体的なアドバイスが書かれているところだ。何をしたほうがよいのか、何をしてはならないのかがはっきりと示されているため、読んだ直後から実践できる。また、過度な食事制限を推奨せず、あくまで無理のないペースでの減量を勧めているのも好印象である。

「人間は外見ではなく中身が大事」と見る向きもあるだろう。しかし、ビジネスの世界であっても、初対面の時の印象が相手に与える影響は計り知れない。また、体型が整えれば、表情も明るくなり、服の着こなしも楽しめるようになるはずだ。

「最近太ってきたな……」と感じたら、ぜひ本書の内容を実践していただきたい。その努力は予想以上の良い結果をもたらしてくれるに違いない。

ライター画像
原ユキミ

著者

秋津 壽男(あきつ としお)
秋津医院院長、日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会認定循環器専門医、日本医師会公認スポーツドクター、日本体育協会公認スポーツドクター、 日本禁煙学会認定禁煙専門医。
1954年(昭和29年)和歌山県生まれ。1977年大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験し、和歌山県立医科大学医学部に入学。1986年に同大学を卒業後、循環器内科に入局。心臓カテーテル、ドップラー心エコー等を学ぶ。その後、東京労災病院等を経て、1998年に品川区戸越銀座に秋津医院を開業。現在、『主治医が見つかる診療所』『解決スイッチ』(テレビ東京系)にレギュラー出演中。『長生きするのはどっち?』『がんにならないのはどっち?』(あさ出版)、『今すぐできる! 長生きの新ルール34』(学研パブリッシング)、『血管が若返る! 黒豆茶健康法』(ナツメ社)など、著書・監修書多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    肥満の主な原因は、若い頃に比べて基礎代謝が落ちているにもかかわらず、昔と同じ量の食事をとっているからだ。
  • 要点
    2
    運動だけでやせるのは難しいため、摂取カロリーを減らすよう心がけるべきである。
  • 要点
    3
    糖質を過剰摂取すると脂肪が増え、太りやすくなる。白米やパン、スイ―ツは糖質が多く含まれているため、食べすぎないようにする必要がある。
  • 要点
    4
    ゆっくりと時間をかけて食べることを意識することで、血糖値の上昇を緩やかにし、摂取する糖質を減らすことができる。

要約

【必読ポイント!】 肥満体質を解消するために

中年太りは代謝の低下と筋肉の減少が原因
monkeybusinessimages/iStock/Thinkstock

食べる量が変わらないのに昔より太りやすいと感じる大きな原因の1つは、基礎代謝と活動代謝の低下だ。基礎代謝とは、何もせずに寝ているだけでも生命を維持するために消費されるエネルギーのことで、主に内臓や筋肉で消費される。一方、活動代謝とは、日常生活や運動で消費されるエネルギーを指し、ライフスタイルによって大きく変わってくる。

基礎代謝は30代ぐらいから急激に減りはじめる。また、活動代謝も加齢により、運動する機会が少なくなるため、同様に減ってしまう。このように消費エネルギーが落ちているにもかかわらず、摂取カロリーを昔から変えないと、中年太りにつながってしまう。

さらに、男性の場合は筋肉の衰えにも注意したい。筋力は40代前後から衰え始め、50代から急激に低下する。そうなると体重に変化がなくても筋肉量が減り、体脂肪量が増えることになる。筋肉が体脂肪に変わっても、何も意識しなければ太るのは当然である。年相応の食生活を意識するべきだ。

運動だけでやせるのは難しい

運動をして消費カロリーを増やすのは大切なことだが、運動だけでやせるのは不可能である。たとえば、おにぎり1個分のカロリーを消費するには、約1時間のウォーキングが必要になってしまう。運動していることを免罪符に、食生活を変えないという考え方は通用しない。仮にそれでやせたとしても、運動をやめればすぐに太ってしまうだろう。本当にやせたければ、食事の量を見直して摂取カロリーを減らすことが必須なのだ。

最近の研究では基礎代謝の8割が内臓によるものだとわかっている。筋トレは体型をよく見せるために一定の効果があるが、基礎代謝を上げるためには、あまり意味がないと覚えておこう。

体重はゆっくりと落とすべき
dolgachov/iStock/Thinkstock

健康的にダイエットするためには、なによりも体脂肪を減らすことを優先させるべきだ。ダイエットとはそもそも、健康のために食事を調整し、体重を適正なものにすることである。短期間に体重を落とすことを目的にせず、5年後、10年後の健康を見据えたほうがいい。そのためには、ゆっくりと長い期間で体重を落とすことが大切である。

急激な減量を行うと、筋肉量が大きく減ってしまう。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3830/4769文字
会員登録(7日間無料)

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2016.07.11
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
いつも余裕で結果を出す人の複線思考術
いつも余裕で結果を出す人の複線思考術
齋藤孝
未読
マインドフル・リーダーシップ
マインドフル・リーダーシップ
田口力
未読
弁護士の論理的な会話術
弁護士の論理的な会話術
谷原誠
未読
「やさしさ」という技術
「やさしさ」という技術
ステファン・アインホルン池上明子(訳)
未読
あれか、これか
あれか、これか
野口真人
未読
すごい差別化戦略
すごい差別化戦略
大﨑孝徳
未読
貧乏人の経済学
貧乏人の経済学
山形浩生(訳)アビジット・V・バナジーエスター・デュフロ
未読
「感動」ビジネスの方程式―「おもてなし」を凌駕する驚異の手法
「感動」ビジネスの方程式―「おもてなし」を凌駕する驚異の手法
杉元崇将
未読
法人導入をお考えのお客様