やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい!

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やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい!
出版社
総合法令出版

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出版日
2016年03月07日
評点
総合
3.2
明瞭性
3.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

「派遣社員」として働くということに、どのようなイメージをお持ちだろうか?

「正社員にならないと人生終わり」「派遣の立場は弱くてかわいそう」などのネガティブなイメージがあるなら、ぜひ本書でその誤解を解いていただきたい。

本書は、派遣会社を経営している著者が、働きかたに悩んでいる人に向けて「派遣社員」として働くことを通して悩みを解決する突破口を伝えている。なぜ今派遣を選ぶのか、なぜ派遣だと働くことに関する悩みが解決されるのか、派遣のメリットとは何なのか、これから派遣で働くことの可能性を理解することができる。正社員と変わらない社会保険や福利厚生が受けられる、日本の企業全体の80%以上が派遣会社を活用している、など派遣で働く実情を知らない人には新鮮な内容である。加えて、派遣のしくみ、キャリアアップのコツなど派遣で働くことを検討する時に役立つ情報が豊富に紹介されている。

派遣社員は決して不安定な働きかたではない。これからは派遣社員で働くことが、ワークライフバランスを保てたり、理想とする仕事に出合えたり、未経験でも希望する業界に挑戦できるチャンスにつながる。「派遣」や「非正規」という言葉の先入観にとらわれずに、自分の都合や希望に合わせて働くことができる新しい働きかたを、今一度正しく見つめなおしてはいかがだろうか。

ライター画像
山下あすみ

著者

大崎 玄長(おおさき もとなが)
株式会社エヌエフエー代表取締役。1973年大阪府生まれ。中央大学卒業後、大手経営コンサルティング会社勤務、独立コンサルタントを経て、2006年東京都大田区にて地域密着型派遣会社 株式会社エヌエフエーを設立。設立以来、400社を超える取引企業と累計1万人を超える応募者や派遣社員のサポートに従事する中、派遣の魅力と無限の可能性に気づき、派遣社員こそ安定した働きかたでこれからの勝ち組であることを確信する。近年は「失業ゼロ社会の実現」を目指して「地元のお仕事紹介サイト『ハロ!わくおさん』を運営しつつ、「雇用不安なき成長社会の実現」を目指した新しい働きかたの仕組み「日本版PEO(Professional Employer Organization習熟人材雇用組織)」の確立に努めている。

本書の要点

  • 要点
    1
    派遣で働くメリットのひとつは、仕事内容を自分で決めることができることである。複数の業界で働き自分の仕事上の適性を確認することや、自分の働きたい業界での足がかりを作ることができる。
  • 要点
    2
    2015年には新しい労働者派遣法も施行され、いまでは一部を除いたほとんどの職種で派遣社員として安定して働くことが可能になっている。
  • 要点
    3
    これからは自分のライフステージに合わせて、働きかたを選ぶ時代である。生活手段としての仕事以外に、何か集中してやりたいことがある人にとっては、派遣社員として働く選択肢がある。

要約

【必読ポイント!】 夢をかなえられる「派遣」という働きかた

仕事内容を自分で決められる
Nastia11/iStock/Thinkstock

派遣で働くことのメリットはいくつかあるが、一番のメリットは会社本位ではなく、仕事本位で働けるという点ではないだろうか。正社員や契約社員で会社に雇用されると、自分がしたい仕事があっても、その希望が通るとは限らない。会社の業務の中で自分の希望しない業務に従事する可能性がある。派遣ならさまざまな仕事の中から「自分はこんな仕事がしたい」という選択ができる。派遣会社に登録に行った場合、どんな仕事を、どのような条件でしたいのかという希望を出し、派遣会社とこれからのキャリアプランを含めた相談をしながら仕事を選べる点が派遣で働く大きなメリットである。

多くの人が、世間体がいい会社に就職するということを重視して、「自分が取り組みたい仕事を選ぶ」ことを疎かにしている。その結果、短期間で就職した会社をやめる人もいる。また、入社する時点で自分がどんな仕事をしたいのか、どんな仕事に向いているのかわからない人もたくさんいる。派遣の場合、まず自分で仕事を選んでその仕事についてみて、合わないと思えばそこから、いつでも軌道修正ができる。さまざまな仕事を紹介してもらえ、自分の知らなかった仕事に出合えることもある。また、複数の会社を経験したからこそ、自分にはどんな環境でどんな仕事が向いているのかを見極めることもでき、いわゆる天職に出合える可能性も増える。

「働きかた」を自分で決められる

派遣の仕事は、多くは2ヶ月あるいは3ヶ月単位の契約になる。契約期間を終了しても、派遣先企業と派遣社員の双方の合意があれば契約を更新して仕事を続けていける。こうした派遣のスタイルを活用して独自のライフスタイルを築いていくことが可能となる。海外で数か月間生活したい人、勉強に専念したい人、叶えたい夢がある人など、生活手段としての仕事以外に、何か集中してやりたいことがある人にとっては、自分のやりたいことを中心にスケジュールを立てることができるので、好都合な働き方といえる。

一方、日本の会社はこれまで終身雇用、年功序列をもとにしていたため、ライフステージに応じて、仕事をペースダウンすることや、ブランクを作ることは、会社からの評価を下げる原因になっていた。最近はワークライフバランスを重視する風潮があるものの、まだ完全に定着していない。会社の仕組みを根底から作り変えるのは難しく、介護や育児のサポート制度ができても、十分に機能していない状況もある。派遣はこうしたライフイベントにも対応した、柔軟な働きかたができ、例え短時間しか働けなくても、キャリアを継続することができる。

未経験でも「自分が働きたい業界」で働く

自分が希望する業界で働きたいと考えたとき、たいてい壁になるのは「未経験である」ということだ。中途採用において、経験やスキルを持たず未経験で入社するのは難しい。しかし、派遣の仕事ならアシスタント業務であれば未経験OKの仕事もあり、未経験でも自分の勤めたい業界で働ける。一度その業界で実務につけば、それは立派な経験となり、将来その業界のプロフェッショナルを目指しキャリアを積んでいくための足がかりになる。

ある調査では、日本企業全体の80%以上が派遣社員を活用したことがあると言われている。あなたの働きたい業界の仕事の有無は派遣会社に直接確認するのが手早く、さまざまな業界の情報をもつ派遣会社との相談は、今後のキャリアプランを立てるのにも役立つだろう。

「実は安定、勝ち組」だった派遣社員

あまり知られていない派遣労働のしくみ
moodboard/moodboard/Thinkstock

派遣の仕事は「労働者派遣法」によって保護されている。派遣の仕事に関わるのは、働く人である「派遣社員」と、その人を派遣する「派遣会社」、そしてその人が実際に仕事をする「派遣先企業」の三者だ。正社員や契約社員は勤務先企業と直接雇用契約を結ぶが、派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、働く先は派遣先企業となる。業務の指揮・命令などは派遣先企業から直接派遣社員に下されるが、給与の支払い、福利厚生や教育研修制度の適用などは派遣会社から受けることになる。

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要約公開日 2016.09.02
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