仕事に不満を抱え、転職を考えている人たちに足りないのは、熱狂することである。全ての行動は、自分が選択していることを忘れてはいけない。自分の下した選択の重みをまず認識するところからはじめるべきだ。
自分が今いる環境に不満を抱き、冷めている人は、過去のどこかに原因を見出して、「できない」あるいは「やらない」ための言い訳づくりに余念がない。しかし、過去は変えることはできない。
一方、現状は自分の力で変えることができる。目の前のことに熱狂し、モチベーションを高めることは、心がけしだいで誰にでも可能だ。冷めることなく熱狂していけば、あなたの生き方は必然的に前向きになっていくだろう。
キャリアや人生の選択を、分析的、戦略的に選ぶのは難しい。どこの職場を選んだとしても、必ずメリットとデメリットがある。たとえば、新卒でベンチャー企業に入ると、即戦力になることが求められる。そのため、大企業へ行くよりも、企画力などは早く身につくだろう。しかし、大企業のようにじっくり時間をかけて育てられることはないだろうし、取引先である大企業の内部の仕組みがどうなっているか、うまく理解することができなくなるかもしれない。
100%、完璧な居場所など存在しないのである。だからこそ、考えても結論が出なければ、最後は直感に頼るべきだ。何事にも自分のベストを尽くしていれば、あなたの直感は正しい決断を下してくれる。とにかく、まず決めたことに対して、全身全霊で取り組んでみる。その繰り返しが、あなたを大きく成長させてくれるだろう。
それほど頑張っているようには見えないのに、高い評価を獲得している人がいる。しかし彼らは、決して努力をしていないわけではない。「成果に結びつく努力」を効率的にしているのである。
著者は浪人時代、予備校の講師から、どう勉強すればすぐに成績が上がるのかを教えてもらい、今までの自分の勉強方法を後悔したという。高校時代の著者は、きれいなノートを作ることに時間をかけていたにすぎなかったのだ。
浪人してからは「質」を重視して勉強しはじめ、結果として成績優秀者として表彰されるようにもなり、学ぶ楽しさを理解していった。浪人時代のほうが勉強時間は短かったにもかかわらず、成績が伸びていったのは、努力の「方向性」と「質」を定めていたからに他ならない。
同じ給料をもらうのであれば、あえて難しいほうを選ぶべきだ。難易度の高い仕事をするとなると、自分が持つ実力以上の力を発揮する必要が出てくる。それが成長のきっかけとなる。
熱狂せずにただ仕事を淡々とこなしている人は、うまくいかなくなったとき、何が失敗の原因なのか、わからないものだ。
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