0~4歳 わが子の発達に合わせた
1日30分間「語りかけ」育児

未 読
1日30分間「語りかけ」育児
ジャンル
著者
サリー・ウォード 槙朝子(訳) 汐見稔幸(監修)
出版社
定価
2,376円
出版日
2001年07月20日
評点(5点満点)
総合
3.8
明瞭性
4.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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レビュー

育児に悩みは尽きないが、子どもの言葉の発達に関する悩みをもつ保護者は多いのではないか。「月齢の割に発語が少ない」「語彙が増えない」といったことが気になる方はもちろん、子どもと心を素直に通わせる方法を模索する方にもぜひ本書をお薦めしたい。

本書は、1日30分間子どもに語りかけることで子どもの才能を引き出し、コミュニケーション能力を向上させる「語りかけ育児」の実践方法を記したものである。著者は、言語治療士として働く中で調査を重ね、子どもの言語能力と知能を確実に伸ばすための、科学的知見に基づいた方法を確立していった。2001年に発売された本書が、毎年コンスタントに重版がかかり、現在累計発行部数が20万部を超えていることや、子どもの発達に関する多数の専門家から推薦書として紹介されていることからも、効果のほどがうかがえる。

「短い言葉を使う」「何度も繰り返す」「無理に話させようとしない」といった内容は、明快でわかりやすく取り組みやすい。また、発達の目安や語りかけのコツが月齢別に紹介されているため、必要な部分を読めばすぐに実践できる点も、忙しい保護者にとってはありがたい。

1日の大半を子どもと過ごしている保護者は、「1日30分」と聞くと短く感じるかもしれない。しかし、気の散るもののない環境で、一対一で子どもと向き合う30分は想像以上に新鮮で、充実した時間になるはずだ。長く読み継がれる本にはワケがある。育児書である本書を参考に、「語りかけ育児」を始めてみてはいかがだろうか。

北山 葵

著者

サリー・ウォード
イギリスの言語治療士の第一人者。国営医療サービス事業所で言語障害児を担当する言語治療士のチーフ。言語治療士としての20年間の研究から考えられた、『語りかけ育児』(Baby Talk program)が、乳幼児の心と知能を無理なく伸ばし、コミュニケーション能力を育てる21世紀の新しい知育方法としてイギリスをはじめ世界各国で注目を集める 。2002年6月急逝。

本書の要点

  • 要点
    1
    子どもと1対1で集中して向き合う「語りかけ育児」を行うことで、言葉の発達を促すだけでなく、子どもの中に自己肯定の感覚を育むことができる。
  • 要点
    2
    子どもと語り合う際には、親が子どもの注意を誘導してもうまくいかない。子どもの注意に親が合わせて、状況に応じた言葉を添えてやるようにすると、言語理解能力が高まる。ポイントは短く簡単な言葉を使い、子どもの返事を待つことである。
  • 要点
    3
    質問や指示によって、子どもに正しい言葉や答えを言わせようとすることは厳禁だ。

要約

言葉は子どもへの最良の贈り物

「語りかけ育児」の確かな成果

「語りかけ育児」とは、言語治療士である著者が開発した、子どもと1日30分しっかり向き合って、自分の言葉で子どもに語りかけるというやり方である。「語りかけ育児」によって育てられた子どもたちは、最初は言葉が遅れ気味であっても、言葉の発達において、みな目を見張るような進歩を遂げた。

著者は言葉の発達が遅れ気味の10か月児140人を選出し、「語りかけ育児」を行うグループと、何もしないグループに半数ずつ振り分けた。そして「語りかけ育児」グループの保護者には、1日30分語りかけを行うよう依頼した。すると4か月後には、こちらのグループはほかの正常発達の子どもたちに追いつく成長を見せたのだ。しかも、この差は年齢を重ねるごとに顕著になる。3歳では、何もしなかったグループの85%には遅れが見られたのに対し、「語りかけ育児」グループでは、ほぼ全員が正常水準もしくは年齢水準以上のレベルに達していた。

また7歳時点では、2つのグループ間の学力差も明確になった。7歳の全児童が受ける全国標準学力テストで、「語りかけ育児」グループは全員が到達水準目標かそれ以上に達していたのに対し、何もしなかったグループは3分の1が目標水準以下だった。何より、「語りかけ育児」を受けなかったグループは、テストを受けること自体が大きなストレスになっていたが、「語りかけ育児」グループは、テストを受けることを楽しんでいたのだ。このように、「語りかけ育児」は、すべての子どもの発達を促すだけでなく、学習するための基礎を作り、集中力や社会性を養うことにも役立つのである。さらには、子どもが温かい関係の中で大事にされていると感じ、自己肯定の感覚を育てられるのも、「語りかけ育児」の大事な目標である。

子どもにぴったり合った、質の高い刺激を
violet-blue/iStock/Thinkstock

著者の提唱する「語りかけ」は、幼児の「聞く力」と「注意を向ける力」に着目し、親子の自然なかかわりの中で言葉の力を育むというものである。わざとらしい「教え込み」は一切行われない。正しい発音や言い回しを教え込もうとすることは、「自分が伝えようとした言葉は受け入れてもらえない」というメッセージを子どもに与えてしまうからだ。

発達初期の段階では、たとえ量は多くなくとも、子どもに適した質の刺激を与えることができれば、十分な効果が得られる。よって、仕事をもっていても、子どもと過ごす時間が短いことを負い目に感じる必要はない。1日30分で、子どもは大きく変わるはずだ。

【必読ポイント!】 「語りかけ育児」の実践法

静かな環境で集中して子どもと向き合う
mihalis_a/iStock/Thinkstock

本書では生まれたその日から4歳になるまで、月齢別に語りかけのポイントが紹介されている。ここでは、全月齢に共通するポイントを中心に紹介する。

全体を通して最も大切なのは、子どもと1対1で、

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1日30分間「語りかけ」育児
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ジャンル
リベラルアーツ
著者
サリー・ウォード 槙朝子(訳) 汐見稔幸(監修)
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定価
2,376円
出版日
2001年07月20日
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