CLASS ACT

世界のビジネスエリートが必ず身につける「見た目」の教養
未読
CLASS ACT
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世界のビジネスエリートが必ず身につける「見た目」の教養
未読
CLASS ACT
出版社
出版日
2019年03月14日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

ニューヨークには、世界中のビジネスパーソンが集まってくる。彼らはいつチャンスが舞い込んでもいいよう、常に自分自身を万全の状態にし、目指す地位に相応しい「見た目」をしている。「見た目」とはつまり、「身だしなみ」「装い」「振る舞い」の3つだ。

一方、われわれ日本人は、こういったセルフ・ブランディングがあまり得意ではない。そんな日本のビジネスパーソンに対して「見た目」の変革を提案し、成功へと導いてくれるのが本書である。

ビジネスパーソンの「見た目」には、自分自身が投影されている。たとえばあなたは、なんとなく選んだスーツを着ていないだろうか。著者は、洋服や持ち物を無意識に選ぶのではなく、そのアイテムの背景やストーリー、自分のポリシーなどを語れるようにしておかなければならないという。

本書の特徴は、身だしなみや装いに加え、ビジネスエリートとしてあるべき振る舞いを指南してくれるところだろう。本書によると、商談において相手の心を開かせるには、「クローズド」な動作ではなく「オープン」な動作をする必要があるという。具体的な例を挙げると、ペンを持ちながら話すのではなく、相手に資料を渡し、それに何かを書き込んでもらうことで、相手の心を開かせることができるそうだ。

手厳しい指摘もあるが、著者の優しい思いが行間に感じられ、素直に自己改革してみようという気持ちにさせられる。読者への配慮に富んだ解説や助言からもまた、著者の優れた「振る舞い」を感じさせる一冊だ。

ライター画像
松田義人

著者

安積 陽子(あさか ようこ)
一般社団法人
国際ボディランゲージ協会代表理事

アメリカ合衆国シカゴに生まれる。ニューヨーク州立ファッション工科大学でイメージコンサルティングの資格を取得後、アメリカの政治・経済・外交の中枢機能が集中するワシントンD.C.にて、大統領補佐らを同窓に非言語コミュニケーションを学ぶ。そこで世界のエリートたちが政治、経済、ビジネスのあらゆる場面で非言語コミュニケーションを駆使している事実を知る。
2005年からニューヨークのImage Resource Center of New York社で、エグゼクティブや政治家、アナウンサー、文化人、実業家らを対象にニューヨーク最新のインプレッション・マネジメント(印象管理)のトレーニングを提供。2009年に帰国し、Image Resource Center of New Yorkの日本校代表に就任。2016年、一般社団法人国際ボディランゲージ協会を設立。表情や姿勢、仕草から相手の心理を正しく理解し、人種、性別、性格を問わず、誰とでも魅力的なコミュニケーションがとれる人材を育成するために、非言語コミュニケーションのセミナー、研修、コンサルティング等を行なう。
著書に『NYとワシントンのアメリカ人がクスリと笑う日本人の洋服と仕草』(講談社+α新書)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    ビジネスで成功するには、仕事における実力だけでなく、外見上の印象を高めることもまた重要だ。自分の装いや振る舞いを通じて自分がどういう人間かを一瞬で伝えられる、「セルフ・ブランディング」のスキルを身に付けよう。
  • 要点
    2
    スーツ姿には、その人のことが透けて見える。ルールを守り、年齢や職業、立場に合ったスーツを選ぶことが大切だ。
  • 要点
    3
    商談など、相手と対面する場では「クローズド」な動作ではなく、「オープン」な動作をしよう。「オープン」な動作は、相手から好意を抱かれやすい。

要約

【必読ポイント!】 自己変革を促す「みだしなみ」

セルフ・ブランディングが成功を左右する
Shooter_Sam/gettyimages

世界におけるビジネスや文化の中心地であるニューヨーク。そこには1日数億ドルもの大金を動かすようなビジネスエリートが数多く存在する。だが、そうしたエグゼクティブたちは、必ずしももともと裕福な家庭に生まれたわけではない。血のにじむような努力を重ね、差別や困難をも乗り越えて、現在の地位へと辿り着いているのだ。

著者はそんなニューヨークにおいて、ビジネスパーソンや政治家を対象とした「イメージコンサルタント」として、クライアントの外見上の印象を向上させるためのアドバイスを行なっている。ビジネスで成功するには、仕事における実力だけでなく、外見上の印象を高めることもまた重要であるからだ。

日本人はしばしば、見た目と役職が一致しないと評される。役職にふさわしいイメージを作れていないばかりに過小評価されてしまうのは、非常にもったいないことだ。

そんな日本人が成功するためのカギは「セルフ・ブランディング」にある。要するに、「自分の装いや振る舞いを通して、自分がどういう人間かを一瞬で伝えられる」スキルだ。セルフ・ブランディングの意識を持つ人と持たない人の差は、今後ますます広がっていくだろう。

口臭対策

本書の第1章では、「身だしなみ」として、口臭対策やスキンケア、頭皮ケア、散髪のコツなどが紹介されている。要約ではそのうち、口臭対策とスキンケアの2つを取り上げる。

日本を訪れた外国人のうち、なんと72%が「日本人の口臭が気になった経験がある」と回答しているという。日本人は体臭がきつくないため、口臭対策を怠っている人が多いのだろう。今すぐ意識を変えるべきだ。

口内を清潔に保つためには、少なくとも次の3つを習慣づけよう。

1つ目は、食後の歯磨きである。できれば電動歯ブラシを使い、歯石や食べ残しをしっかり取り除く。ペン型のものを選べば、外出先でも気軽に使える。

2つ目は、歯磨き後のデンタルフロスだ。歯ブラシで落ちる汚れはたった6割といわれている。歯の隙間に挟まった食べ残しを除去するには、デンタルフロスを使うとよい。たった1分で見違えるようにきれいになるはずだ。

3つ目は、口内乾燥対策だ。1日あたり1.5リットルから2リットルの水分を摂ることで、口内の乾燥を防ぐ。特に緊張すると口が渇きがちなので、普段から水分を多めに摂り、口内の潤いを保つようにする。

以上の3つが最低条件だ。歯科医院で定期的にデンタルケアをすることも必要だが、まずはこの3つを習慣化させよう。

スキンケア
Wako Megumi/gettyimages

「顔立ちは整っているが、肌の状態が悪い人」と「顔立ちは良くないが、肌がキレイな人」を比べた場合、どちらの評価が高いか。

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要約公開日 2019.07.09
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