東大首席が教える超速「7回読み」勉強法

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東大首席が教える超速「7回読み」勉強法
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東大首席が教える超速「7回読み」勉強法
出版社
出版日
2017年06月15日
評点
総合
4.3
明瞭性
4.5
革新性
3.0
応用性
4.5
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おすすめポイント

巷には多くの勉強法の本が溢れている。しかし依然として、どんな勉強法で勉強していけば良いのか、迷っている人も少なくないのではないだろうか。

本書はそんな迷える人に対して、かつてない明快でシンプルな勉強法を示す一冊である。著者は、東京大学に現役合格し、在学中に司法試験、国家公務員I種に合格した、日本でもトップクラスの「勉強のできる人」だ。

しかし、その理由は「頭の回転が早いから」でも、「発想力がずば抜けているから」でもないと著者は語る。「自分の勉強法」というレールを確立し、そのレールに沿ってひたすら勉強したことが、そのような成果につながったというのである。

そう言われたところで、「そんなの私には真似できない」と思う人がほとんどだろう。とはいえ、著者が提案する「自分の勉強法」はきわめてシンプルだ。なにせ、本の流し読みを7回くりかえすだけなのだから。

「このやり方で本当に本の内容が頭に入ってくるのか?」と疑問を持たれる方もいるかもしれない。だが、著者はサラサラと読み返すだけでも、何度となく回数を重ねれば、自然とテキストの内容が頭に入り、理解が深まっていくと断言する。

頭に知識を定着させ、成果を出すためには、反復と継続が要となる。「7回読み」を着実に実行するかどうかで、その後の人生は大きく変わるはずだ。まずは、自分が現在勉強している、もしくは勉強将来したい領域に、「7回読み」を応用してみてはいかがだろうか。

著者

山口 真由(やまぐち まゆ)
1983年札幌市出身。筑波大学附属高等学校進学を機に単身上京。2002年、東京大学教養学部文科I類(法学部)入学。在学中3年生時に司法試験合格。4年生時には国家公務員I 種試験合格。また、学業と並行して、東京大学運動会男子ラクロス部のマネージャーも務める。「法学部における成績優秀者」として総長賞を受け、2006年、首席で卒業。同年4月に財務省に入省し、主税局に配属。主に国際課税を含む租税政策に従事。2008年に財務省を退官。2009年~2015年、弁護士として大手法律事務所に勤務。2015年9月~2016年8月、ハーバード大学ロースクール(法科大学院)に留学。2017年4月より、東京大学大学院博士課程 法学政治学研究科 に在籍。2017年6月、ニューヨーク州弁護士登録。著書に『天才とは努力を続け
られる人のことであり、それには方法論がある。』『ハーバードで喝采された日本の「強み」』 ( 以上、扶桑社 ) 、『いいエリート、悪いエリート』『リベラルという病』 ( 以上、新潮社 ) などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    「勉強のできる人」になるには、「自分の勉強法」を確立することが必要不可欠である。「自分の勉強法」というレールがあれば、後はそれに乗るだけでゴールにたどり着ける。
  • 要点
    2
    著者が実践してきた「7回読み」勉強法とは、テキストを軽く流し読みする作業を7回くりかえすというものだ。この「7回読み」勉強法のメリットは、疲れないのにきちんと理解できることである。
  • 要点
    3
    「7回読み」に必要なのは1冊の基本書だ。1冊しか読まないため、選ぶ際には細心の注意が必要である。

要約

なぜ「7回読み」なのか?

「自分の勉強法」というレールを敷く

「勉強のできる人」になるには、「自分の勉強法」の確立が必要である。「自分の勉強法」というレールがあれば、後はそれに乗るだけでゴールにたどり着ける。逆に、そのようなレールがなければ、「ほかの参考書が良かったのではないか」、「無駄なやり方をしているのではないか」など、さまざまな疑念が思い浮かび、時間を浪費してしまうだろう。

著者は小さいころから本を読む機会が多く、それが「読むこと」を中心とした勉強法を確立する基盤となった。著者は「読むこと」に特化した勉強法を確立できたからこそ、「東大主席」になれたのだ。

目的・目標を設定する
wildpixel/iStock/Thinkstock

勉強法さえ確立すれば、勉強が楽しくなるというわけではない。勉強をしているなかで、知的好奇心が満たされ、知的な興奮を感じられる瞬間はわずかしかない。知識を学び、自分のものにするには反復と継続が求められる。ときにそれは退屈で苦痛ですらある。

ゆえに、勉強を継続するうえでは、動機づけとなる目的・目標を持つことが重要になる。目標という終わりがあるからこそ、勉強は継続できるのだ。

ただ、遠い先の目標ばかり追い求めてはいけない。たとえば、TOEICのような試験では、「次は600点」、「次は700点」と小さな目標を設定し、段階的にハードルを上げていくといいだろう。

小さな目標を達成するごとに、「成功体験」がうまれ、喜びとやる気が積み重なっていく。そうすることで、「自信」という基盤ができあがるのだ。

根拠なき自信を持とう

物事にチャレンジする際は、根拠はなくても「自分はできる」と思える「根拠なき自信」が必要である。

「根拠なき自信」はこれまでの成功体験からもたらされるものだ。「漢字テストで満点を取れた」、「前の学期よりも成績が伸びた」など、小さな成功体験をくりかえすことで、自信は雪だるま式に大きくなり、チャレンジするためのエネルギー源となる。

とはいえ、「自分はやればできる」と思うだけで挑戦しないのは問題である。「根拠なき自信」を、「証明された実績」に変えていかなければならない。

そのために意識すべきなのは、「ミクロな視点」でのネガティブ・シンキングと、「マクロな視点」でのポジティブ・シンキングをもつことである。自分の持っている、最終的な目標到達力には全幅の信頼を置きつつ、足下の具体的な課題に関しては、自分自身を疑ってかかるべきだ。このように、「根拠なき自信」を前向きな方向にコントロールしていくことが大切である。

「7回読み勉強法」は誰にでも使える
BrianAJackson/iStock/Thinkstock

実際の勉強法を確立するためには、自分に適したインプット方法を知るところから始めるといい。

人間には、(1)視覚刺激:目で見た情報を認知・記憶する、(2)聴覚刺激:耳から入る音を認知・記憶する、(3)行動刺激:人の作業や行動を観察し、模倣しながら学習するという、3つのインプット方法がある。ただ、机上の勉強をするほとんどの人にとっては、(1)視覚刺激に訴える勉強法が最も効果的だろう。

視覚刺激に特化した勉強方法として著者が実践してきたのが、「7回読み」勉強法である。これは、テキストを軽く流し読みする作業を7回くりかえすだけという、きわめてシンプルなものだ。しかし、だからこそのメリットがある。

第一のメリットは「疲れないこと」だ。「流し読み」に近いやり方なので、本を読んでいても疲労がたまらない。これは、勉強に苦手意識を持たないことにつながる。

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要約公開日 2017.11.09
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